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音楽理論・初級編 #4-a ~マイナースケール3種類~
Tees Music School ギター講師のRyosukeです!
前回までにメジャースケールとメジャースケール上のコードの話でした。
前回の記事はこちら→音楽理論・初級編 #3~コード機能と代理コード~
メジャーがあればマイナーがあるという事でマイナースケール関連の説明をします!
・マイナースケールは3種類あるが丸暗記する必要は無い!
マイナースケールというと大体ナチュラルマイナースケールの事を指します。そのインターバルを見てみましょう。
メジャースケールと比較すると明るい/暗いを決める3rd、それから6thと7thが半音下がってます。
これだけ見てもピンとこないと思うので、Key=Amにしてみましょう。
ABCDEFG
♭が1個も付いてない、Cメジャースケールと同じ7音!
つまりはCメジャースケール=Aマイナースケール!
Cから見て6番目から始めればAマイナースケールで、Aから見て3番目から始めればCメジャースケール。
1個覚えたら2個使える様になる、なんてお得!
スケールの音使いが同じという事は、使われるコードもまったく同じ!
使われる7音はメジャースケール=ナチュラルマイナースケールなのでkey=CでありAmであると言えます。
とは言え印象は結構違うものです。
この様に使う音が共通でメジャー/マイナーになっている関係の調を「平行調」と呼びます。
もしkey=DならBmが平行調、Key=F#mならAが平行調ですね。
メジャーが主人公目線の本編作品だとしたら、マイナーはスピンオフ作品みたいなものです。
メジャースケールと同じ自然な音使いなのでナチュラルマイナー(自然的短音階)といいます。
これとセットで覚えて欲しいのが、主音を同じにしたマイナースケールのKeyを「同主調」と呼びます。
CメジャースケールとCマイナースケールの関係ですね。
この同主調と平行調の話はまた改めてまとめます。
・ハーモニックマイナー(和声的短音階)
ハーモニックマイナーの話に移ります。
ナチュラルマイナーはメジャーと使われるコードが同じなんですが、マイナーの1番目のコードをより安定させるためにドミナントモーションを利用します。
5番目のコードがトライトーンを含んでいないので構成音を変化させます。
Ⅴm7 → Ⅴ7
Em7 (構成音 E G B D) → E7 (構成音 E G# B D)
この様に3rdを半音上げてドミナントセブンにする事で緊張感を煽ってAm(Ⅰm)に落ち着く流れができました。
G→G#に変化があったのでスケールの方にフィードバックさせます。
ハーモニックマイナースケール
Gに#が付いたので7番目の♭が取れましたね。
7から1のインターバルが半音になる事で主音である1に向かってより滑らかなスケールに変化、ハーモニックマイナー(和声的短音階)になりました。
和音(コード)の都合でスケールの音に変化があったので出来たのがハーモニックマイナースケールと捉えてください。
・メロディックマイナー(旋律的短音階)
もしメジャースケールが完璧な形だとしたら、明るい/暗いを変えるだけでよくない?
じゃあ3rdだけ半音下げちゃおーと旋律の都合で音を変化させます。
メロディックマイナースケール
ハーモニックマイナーのインターバルだと、6〜7にかけて1.5音あるので、それを滑らかに解消したスケールとも言えます。
主音のAに向かう音(5→6→7→1)がメジャースケールと同じインターバルになっているので綺麗にフィニッシュできます。
それを利用して同じ主音のメジャースケールにチェンジする事もできます(同主調)
メロディックマイナーも今はこのくらいの認識で大丈夫です!
スケールの音に変化が出たのでコードの構成音にもそれぞれ変化が出ます。
表にまとめておきますが丸暗記する必要は無いです。
ずっとハーモニックマイナー/メロディックマイナーで歌ったりする事もそうそう無いので。笑
Ⅴ7は共通で、Ⅱ・Ⅳ・Ⅶの変化をある程度パターンで使うだけなので今の段階ではさほど気にしなくて大丈夫です!
ドミナントモーションをする為にGの音がG#に変化したことで全体のコードの構成音にも作用。
6,7のインターバルが変化。FとGに#がついた。
スケールに変化があった→変化した所だけコードを変える
コードに変化があった→変化した所だけスケールを変える
どちらからも言えることですが、つまりはこういう事です。
メジャースケールとナチュラルマイナースケールは同じ音使いなんですが、メロディをよりマイナーに聴かせるためにこういったスケールを使ってアレンジしていきます。
というわけでマイナースケール3種でした!
ハーモニックマイナーとメロディックマイナーはドミナントモーション時に出てくるので、基本はナチュラルマイナースケールを覚えておけば大丈夫!
まとめ
・マイナースケールはメジャースケールの6番目から始めたものと同じインターバル
・スケールはゼロから覚えようとせずに、それぞれ比較してインターバルを覚えよう
・スケールの音の変化とコードの構成音の変化は連動する
次の記事はこちら→ 音楽理論・初級編 #4-b ~マイナースケールのコード機能と平行調/同主調~