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音楽理論・初級編#3 ~コード機能と代理コード~
Tees Music School ギター講師のRyosukeです!
前回までの記事はこちら
→ #1-a~インターバル~ #1-b~メジャースケール~ #1-c~スケールに基づいたコード #2~四和音とトライトーン~
今回はコード機能の話をします。
色んなコードが出てきて楽曲は進行していくんですが、それぞれに役割が与えられています。
その役割を大別したものをコード機能といいます。
これまたざっくり言うと今まで出てきたメジャースケール7音を基に使うコードを3つまで絞っちゃいます!
キーの中で使われるコードの覚え方で1・4・5だけがメジャーだよって話をしましたね。この3つにそれぞれ役割があります。
まずキーの主人公の音1をトニック(Tonic)と呼び、それをリーダーとしてできたコードなので、このコード機能はTonicです。
前回出てきたトライトーンを含む5番目のコード、これはドミナント(Dominant)という機能です。
そして残りの4番目のコードはドミナント補佐、サブドミナント(Sub-Dominant)と言う機能です。長いのでサブドミやSDと略します。
この3つのコード機能を行ったり来たりしながら楽曲は進行しています!
某 体は子ども頭脳は大人のミステリーアニメで例えると、
[Tonic]
下校シーン
頭が三角の子「廃病院に行ってみようぜ!」
そばかす「お宝が眠ってるかもしれませんね!」
カチューシャ「面白そう!行こうよメガネくん!」
メガネ「しゃーねーな」
[Sub-Dominant]
廃病院にて金庫を見つける
そばかす「この暗号が解ければお宝が!」
三角「うな重食いたい」
物陰から全身黒タイツが見ている
[Dominant]
カチューシャを人質にする黒タイツ
メガネがテクノロジーで増強されたシューズで瓦礫を蹴り飛ばす
黒タイツの頭にヒット
大人に通報しに行く
[Tonic]
子どもだけでそんな所に行くんじゃねー!
と怒られながら懲りずにまた事件を求める少年探偵団だった
と言うような流れです。
Key=Cで当てはめると
C(Ⅰ) → F(Ⅳ) → G(Ⅴ) → C(Ⅰ)
Tonic→SD→Dominant→Tonic
というコード進行を循環しています。
ここで前回の4和音を思い出してください。
この様に4和音の中に別の3和音がありますね、構成音が似ている/共有しているこの性質を利用してコードを置き換える事ができます。
TonicのCにはEmとAm
SDのFにはDm
DominantのGにはBm♭5
置き換え可能なコードを「代理コード」と言います。
また某 未来から来た猫型ロボットアニメで例えると
[SD]
メガネが金持ちにおもちゃを自慢される
ロボに泣きついて、未来の道具を出してもらう
[Dominant]
未来の道具で優越感は得られたが機能を持て余して暴走
[Tonic]
メガネ「こんなのはもうこりごりだぁ~」
[Tonic]
終
Dm(Ⅱm)→G7(Ⅴ7)→C(Ⅰ)→Am(Ⅵm)
SD→Dominant→Tonic→Tonic
こんなイメージのコード進行で、機能として出てくるのはもちろん3つなんですが代理コードに置き換える事でストーリーに陰影がついて雰囲気が変わりましたね。
メロディーに合わせてコードを変えたりとアレンジの手段として代理コードはとても有効です。
このコード機能の話って検索するとたくさん出てくるんですけど、トニックは安定の役割でサブドミは浮遊感があってドミナントは緊張みたいに説明されてます。
ただ、楽曲を作ったり演奏したりを通じて自分自身の捉え方やイメージを持ってほしいです。
あくまで機能としてT・SD・Dの3つに割り当てられる、解析もできるというものなので、感じ方や解釈は人それぞれ自由です。
たくさん聴いたり試しに作ってみたりしてビジョンが持てると楽しいですよ!
まとめ
・トニック、ドミナント、サブドミナントの3つに分けられる
・構成音が似ているので代理コードに置き換えられる
・楽曲の構造をコード機能で捉えよう
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次の記事はこちら→ 音楽理論・初級編 #4-a ~マイナースケール3種類~