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ベースラインの作りかた
こんにちは、Tees Music Schoolベース講師のたなべあきらです。
楽曲をコピーする場合だと基本的には最初からフレーズが決まっているのでそれを真似して弾くことが多いと思うんですが、オリジナルバンドを始めた人はベースのフレーズってどうやって作ったらいいんだろう?って悩む人もいますよね。
めっちゃわかります。僕もそうでした。
ズバリ、いちばん大事なのは感覚です。センスです。かっこいいと思ったものを弾きましょう。
と言ってしまったらもう終わってしまうのでここでは感覚に頼らない方法を紹介します。
感覚やセンスというと投げやりな言い方ですがそれらは自分自身が今まで聴いてきた音楽や経験などに基づいたものなのでそう言った感覚の部分もとても大切です。
まず、ベースラインというのはリズムとメロディーから出来ています。
当たり前のようですが、この2つのどちらかが欠けてしまってはフレーズは完成しません。
リズムが変われば同じメロディーでも聴こえ方がガラッと変わってきます。
今日はその中でもメロディーの方に絞って解説していきます。
ベースラインのメロデイーを作るとき、3種類の使える音があります。
①コードトーン
コードトーンとはそのコードを構成している音のことです。
例えばCならドミソ(CEG)、Fmならファラ♭ド(FA♭C)です。
楽曲の中でコードが鳴っている時に、そのコードのコードトーンを弾くことができます。
コードのことなんて分かんないよ~と思うかもしれませんが、やってみるととてもシンプルなので難しく考えないでください。
ベースは単音楽器だからコードは弾かない。というようなことを時々耳にする事がありますが、全くもってそんなことはありません。
ベーシストこそコードを理解することはとても大切で、ベースラインを作る際にはとても大きな手助けになってくれます。
ここではまずは基本の三和音(トライアド)について。
その他のコードトーンについてはまた別の機会に解説しますね!
三和音(トライアド)コードはその名前の通り3つの音で構成されています。
そして、出てくるのはメジャー / マイナー の2種類だけ!
ポケットモンスター 赤 / 緑 みたいな感じです。現代に合わせると、ソード / シールド スカーレット / バイオレットです。
それでは2種類のトライアドコードの構成音を見ていきましょう。
メジャー・トライアド
構成音は 1度(ルート) + 長3度 + 完全5度 となっています。
英語でカッコよく言うと Root + Major 3rd + Perfect 5th です。
長とか完全とかそのへんは改めて別の機会に解説するのでルート、3度、5度だけ覚えてください。
そしてこれをベースの指板に置き換えるとこうなります。
これはCメジャートライアドの指板上のかたちです。
ルートが変わってもメジャートライアドのこのかたちは変わることはないので指板上のこの関係性を暗記しちゃってください。
マイナー・トライアド
構成音は1度(ルート) + 短3度 + 完全5度 となっています。
英語でカッコよく言うと Root + Minor 3rd + Perfect 5th です。
さっきのメジャートライアドと比べて、変わっているのは3度の長が短に変わっているだけです。
ここでさっきのメジャートライアドとマイナートライアドのかたちを見比べてみてください。
3度の音が1フレット隣に変わっているだけであとは全部同じですね!
メジャー/マイナーの違いはこれだけなんです。
つまり、楽曲の中で
メジャーコードが出てきたらメジャートライアドの3つの音を
マイナーコードが出てきたら3度だけ半音下の短3度を 弾けばOK!
ルート、5度はメジャー/マイナーの性質に関係ないので3度だけ気にしていれば大丈夫です。
3度がどっちにいくかだけで明るい雰囲気か暗い雰囲気かが決まるので結構なムードメーカー的な役割ですね。
それでは次に2つ目です。
② その曲のKeyの音
例えばその曲のKeyがCメジャーだったとしたら、Cメジャースケールの音は基本的に使って良いとされる音です。
Cメジャーならそのままドレミファソラシドですね。
と言ってもKeyってなんやねん、、、って人もいますよね。
大丈夫!超簡単なKeyの見つけかたがあります。
まず、ダイアトニックスケールというものを知っているととても便利なのですが、それもまた詳しくは追々。
(Ryosuke先生の音楽理論ブログに詳しく載ってるのでそちらオススメです)
ここでは簡略化したKeyの判別方法を。
(ステップ1)
その曲に出てくるコードを書き出す。
(ステップ2)
それらのコードを順番に
全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音
の感覚になるように並べる。
(ステップ3)
この時、1番最初にくるコードが1度、つまり曲のKeyの音です。
これで曲のKeyが判別。そのKeyのスケールの音もフレーズに使える音です!
③ 経過音(パッシングノート)
最後に登場するのが経過音(パッシングノート)です。
これは音と音を滑らかに繋ぐ間の音のことです。
この場合、先に紹介したコードトーン、Keyの音に含まれていない音でも使って大丈夫です。
え、それじゃなんでもアリじゃん!と思うかも知れませんが、経過音というのはあくまで音と音を滑らかに繋ぐための音なので、あまりにも関係ない音はNGです。
基本的には半音下または半音上、もしくは全音下または全音上から次の音に入るように使います。
以上、3種類のヒントを頼りにベースラインを作っていきます。
こうやって考えるとベースの指板上には使える音がとても沢山ありますね。
これを知っていると曲作りやセッションでもっともっと自由にベースが弾けるようになります!
もちろん、音楽は理論に基づいていないとダメというわけではないので、ここに出てこない不協和音は絶対使っちゃダメとかそういうことはないです。
恐れずに自分が良いと思うフレーズをガンガン弾いていきましょう!
また一つひとつの細かい部分、そのうち解説していきますね。
それではまた次回もお会いしましょう!